迷わず選べる会社設立

ある会社で、若い社員が自殺をした。
その遺書には、こんな文章が書き連ねてあった。 「…周囲から厳しいことを言われる状況のなかで、『自分』がなくなってしまった」などを詫びているのである。
自殺大国という不名誉な形容詞がつき始めた日本は、自己責任を問う考え方が強い国ということができよう。 さらに働き方、働かせ方に考慮すべき点があったのではないか。
経営不振を乗り切るために、サラリーマンの肩に重い負担がのしかかったのだと思う。 そしてそれは、今も続いているに「自分」をなくさせるほどの働かせ方とは、いったいなんだろう。
この社員は「もう少し強い自分でありたかった」とも書き残している。 だが、営業の第一線で、早朝から夜中まで長時間働かされ、かつ、人間の尊厳を奪いかねないような罵倒のされ方をすれば、人間本来の強さも萎えてくる。
人をそこまで追い込む働かせ方など、あっていいはずがない。 だが、こうした尋常ではない働かせ方が、結構幅をきかせているのが職場という名の小さなコミュニティなのだ。
正社員と名がついているだけで、道理が引っ込んで無理がきくと勘違いし、相手の私生活などおかまいなしに無理難題をふっかけて仕事をさせる。 そんな光景は、必ずしも特殊ではないのである。
ことに最近は、心に異常をきたすほどのいじめがおこなわれるようになった。 一時期、大手企業で正社員を非正社員にするなど、労働条件の切り下げをするにあたって、こうしたいじめが見られたが、最近は中小、あるいは非正社員職場にも波及している。

「仕事の能率が悪い」「ミスをする」いじめに近いようなことをしばしばおこなうという管理職に聞くと、些細なことを人前で一口言うのが、いじめの基本形なのだという。

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